みなさまご覧くださりありがとうございます!
今日は輪中(わじゅう)について書いていこうと思います。
輪中という名前をお聞きになった方は多いのではないでしょうか?
輪中とは川の水位より低い土地にもみられる、堤防で囲まれた集落や土地を指します。
木曽三川(きそさんせん)と呼ばれる岐阜県の木曽・長良(ながら)・揖斐(いび)川周辺で見られます。屋根より高い壁に守られる、なんだか進撃の巨人みたいですね!
敷地も独特なかたちです。
洪水が起きると水びたしになってしまうため、盛り土や石垣を組んだりして、家全体の土地を高く作るようにしました。
また母屋のほか、水屋(みずや)といって,避難用に建てられた別棟も特徴的です。
水屋は敷地内ながら高台にあり、布団や米、舟などが内蔵されてます。
裕福な家庭に限られたので、無い家のほうが多かったようです。
無いご家庭は助命壇(じょめいだん)と呼ばれる避難用に土で盛られた高台や、
神社などに一時避難したそうです。
また稲は水が多くても少なくてもうまく育ちません。
ではどのように稲作をしていたと思いますか?
なんと土を掘り、堀田(ほった)と呼ばれる水路を作ります。
掘ったときの土を土台に、一段高いところに水田を作ったのです。
高いところから適度に水を流せるので、素晴らしい工夫ですね。
堀は田舟(たぶね)という稲や農具の運搬用に使う、小型の船で移動しました。
田舟は避難の時にも使われました。
今では土地改良により、堀田は不要のため復元されたもの以外はなくなりました。
しかし本当に昔の人々の土地を守る想いには頭が下がりますね。